海外赴任者の働き方

日本側とのコミュニケーション

海外赴任者にとって日本との調整も大切な業務の一つである。されど、赴任地での業務遂行が最優先事項であることに疑う余地はない。日本との調整をあまり優先していると、ナショナルスタッフから「あの赴任者は日本側ばかり気にして、我々にあまり関心を払ってくれていない」等と思ってもみない感情を持たれかねない状況になってしまいます。気を付けましょう。赴任者にとっては日本側とのスムースな関係維持も赴任地側の経営上、大切であることをナショナルスタッフ側にも理解してもらわないと困るわけです。この類の懸念事項は日本側でも現地(赴任地)側との調整にはより一層、注意を払わなくてはなりません。いつも「日本側優先」で対応していては赴任地での働き手の中心となるナショナルスタッフからの信頼感醸成は向上していなかいものになってしまいます。

 

夜の「飲み会」は考え直すべき

日本から出張者を迎える場合などは、出来るだけナショナルスタッフと交流する時間を設け、現地事情を理解してもらうのも赴任者の業務のひとつです。と、言って業務終了後に「日本流」の飲み会を設定するのは考えものです。宗教上、飲めない人もいるし、業務終了後は家族と時間を過ごしたいナショナルスタッフもいるのです。出来るだけ「夜の飲み会」は避けたいと考えます。私は少し長めの「ランチ・ミーティング」を設けていました。ランチなら誰でも気軽に参加できると考えます。また、特別にレストランを手配していなくても良いと思います。社内の会議室を利用してデリバリーフード等で開催しても構わないとさえ考えています。ナショナルスタッフも目的は「食事の内容」ではなく、日本側との交流がメインである事を理解してくれています。日本側もその事を理解した上で交流を図ってもらいたいと考えます。

この辺りのコーディネートの良し悪しが、赴任者としての対応能力に優れている者かどうかを判断されるポイントにもつながる可能性があります。赴任者として両側(日本側、ナショナルスタッフ側)から見られてしまう機会となるでしょう。安易に考えないほうが良いと思います。

投稿者:グローバル・ピア コンサルティング・ファーム